いいえ、いいえ。 あの色でなきゃ駄目なのよ。色を探して、さがして 鮮やかなひかり、いたみ。 泣き出してしまいたかった。 そこに身を投げ出して、叫びだしてしまいたかった。でも、触れられない。 自らの両の手を広げ、見る。 ああ、私じゃ、さわれない。…
灯りに群がる虫みたいに、 いつも光を追っている。 きらきら、きらきら。 眼下に広がる無数の光。 遠ざかっていくのを見つめながら。 途切れがちになって。 斜め前を浮かぶ翼が色をなくして、暗がりに沈むようになった頃。 首をもたげてるのも辛くなったから…
引用をストックしました
引用するにはまずログインしてください
引用をストックできませんでした。再度お試しください
限定公開記事のため引用できません。