20131210 14:44
眠れよ、悲しむこころ
訳もなく迫りあがってくるもの
目の前の彼女は、そうね
その顔は醜さを知っていた、悼みをおぼえていた
私は思わず、目をそらしそうになって
でも、駄目だわ、彼女をじっと見つめる
右の手を伸ばす、真っ直ぐ前へ
彼女もそうやって、ぴったり、重なる
ああ、つめたい
彼女の呟きを、私は見ていた
またね、私は言う、彼女もいう
もう会わないよ、もう一度言う、彼女も
引き剥がした手をふって、背を向けた
彼女もこっちなんか、もうみてない
ばいばい
胸のなかで呟いた、彼女は、
彼女は「私」じゃない
呟きを落とすことは、しなかったろう
目覚めない、まだ
鳥が啼いても、声はまだ、遠い